ベランダのガラス戸をあけると、吟は「わざわざあけてくれてすまないね」とお出ましになる。
たいていは、プランターに生えたネコ草を食みに来るのだが。
さて、ネコは風をかぐ。本来は天敵や獲物の気配を探るためなのだろう。
吟に野生がないとは言わないが、こうしたときには詩人の素質のほうが勝つようだ。
風の匂い、そしてお陽さまの匂いが大好きな吟は、ベランダに出るとひとしきり鼻を突きたて、風を感じている。
風の匂いをかぐ、というよりもあたかも鼻で聞いているようだ。「鼻を澄ます」という表現がないのが残念だ。
ともあれ、そんなときの吟には風情がある。
あ、ぶっちゃいく・・・・
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